【連載小説】 狙われた女  6話

 

 

その女性は微笑みながら、

時折カメラ目線で、なにやらメモを書いている。

 

そうして、そのメモをカメラに向けて、

また、おいでおいでを始めた。

 

メモは、少しピントがボケながらも

ちょっとづつズームされた。

 

『明日、ナンバ○ズ4を買いなさい。

番号は、0.4.9.0』

 

そう、書かれていた。

 

私は、とっさにその番号をメモった。

 

しばらくすると、その女性は、

ウィンクして、そのメモにライターで火をつけた。

 

まるで、手品のように、その紙は、一瞬で消えた。

 

その女性は、右手の親指を立ててこっちを見て、

軽くうなずいた。

その瞬間、映像も消えた。

 

「今のは、なんだったんだ?

そうだ、もう一度見てみよう。」

 

録画表に戻ってもう一度再生しようとしたが、

タイトルは消えていた。

 

関連記事

ページ上部へ戻る