【連載小説】 狙われた女  39話

 

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「さ、ショータイムだ。」

 

 
セットされたHDDの録画をしめす

赤いランプが点いた。

その瞬間、テレビのスイッチが入った。

 

 

80型のテレビのブルー画面は、

部屋中が明るくなるぐらい迫力があった。

 

 

「えええー、うそー。」

 

 

ブルー画面から、3D映像のように、

人の顔のようなものが浮き出てきた。

 

 

「ま、見てて。」

 

 

その、映像は、もがき苦しんでいるようだった。

 

 

「やりやがったなー!

ウオオオー!ギャアアー。

やめろー。あああー。」

 

 

その言葉を最後にブルー画面も通常に戻った。

 

 

「はい、パーティーは、おしまい。

飲み直しましょう。ギャハハハー。」

 

 

私には、さっぱり、意味がわからなかった。

 

 

「平良さん、終ったんですか?」

 

 

「うん。それと、ヤツら、

もう二度とここには来れないよ。」

 

 

「わかりません。平良さん、いったい何したんですかー。」

 

 

「ま、説明するより、これ見て。」

 

 

そういうと、平良さんは、

リモコン操作でHDDの録画再生ボタンを押した。

 

 

そこには・・・。

 

 

「なんですコレ?」

 

 

「うん、このお坊さんかなりお偉い方。

その方が“般若心経”を読経してる映像。

 

“般若心経”は、供養や魔よけのための

経典として広く使われているのサ。

これは、霊的な浄化と防御の

優れたパワーを持つんだよ。

   
それが、このHDDに入ってるのサ。

つまり、

悪霊どもがHDDに入ったところで、

即、成仏ってこと。

コンピューターウイルス対策みたいでしょ。」(確かに)

 

 

「じゃあ、本当に、これで、オシマイですか?」

 

 

「同じ手口なら、ヤツらは即、成仏。サ。」

 

 

「きゃー、平良さーん。スゴイー。」

 

 

「これこれ、それよりも、飲み直そう。ギャハハハー。」

 

 
平良さんの笑い声が、深夜に、こだました。

 

 

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