
「あのー、すいません、
“さはしさん”は、いらっしゃいますか?」
「え?“さはし”ですか?
えーと、うちの社員には、
“さはし”という者はおりませんが・・、
メーカーの人かな?
ちょっと、聞いてきます。」
「やっぱりな。」
「なんなんですか?平良さんー。」
「お客さまー、今確認してみたんですが、
“さはし”という者は、メーカーさんにもいませんよ。」
「えー、本当ですか?それじゃ、この名刺は・・」
「お客さん~、何の冗談なんですかー。これ。
じゃ私は失礼しますね。」
「平良さーん。気味が悪いんですけどー。」
「そりゃ、そうさ、もう一度名刺みてごらん。」
「“佐端さん”って、書いてますけど。」
「私達には、サタンって見えるよ。」