【連載小説】 狙われた女  23話

 

 

「そんなー、私助からないんですか?」

 

「彼らは霊ですから、当然肉体を持っていません。

霊は、電気的なものと相性がいいんです。

 

ですから、未来の新聞も彼らがつくった映像ですし、

宝くじの当選も彼らが誘導したのでしょう。

 

彼らの目的は、あなたを仲間に引き込むこと、

つまり死んでもらうことです。」

 

「そんなー、なんで私が・・・」

 

「たまたま、でしょう。

しかし、宝くじの手口はウマイなー。」

 

「あのー、私かなり、ヤバイと思うんですが。」

 

「あー、大丈夫。

奴ら、電気の中を移動してるわけですから、

電気を止めちゃえば来れませんよ。

 

それより、最初の番号が“0・4・9・0”

次が“1・2・1・9”でしたね。

 

これって、0490が、“たま、しー、く、れ” で

1219が、“あい、に、い、く”ですよ。ハハ。」

 

「あのー、私かなり怖いんですけどー。」

 

「ダイジョブ、ダイジョブ。

怖がりすぎると寿命が縮みますよー。

ギャハハー。

 

「笑えません。」

 

「あ、ゴメンなさい。ホント大丈夫ですから。

それより、ひとつ提案があるんですが・・・」

 

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