【連載小説】 狙われた女  15話

 

 

仕事も終わって、開放感のまま私は、

今晩のため、また赤ワインを購入した。

 

「へへ、今晩も一人でお祝いだ。イエーイ。」

 

週末の夜をいつものようにテレビ三昧で過ごしながら、

私は、とても幸せな空気に包まれていた。

 

「お金だけがすべてじゃないっていうけど、

やっぱり、あると嬉しいよねー。」

 

私はワインも飲み干し、ソファの上でコテンと寝てしまった。

 

 
あー、ヤバイ、また寝てしまった。

今何時だろう。

うわー、2時半だ。

 

独身女が、化粧も落とさず寝てはマズイ。

おフロ、おフロっと。

 

 

「ふー、さっぱりしたー。

でも、また、目が覚めちゃったなー。」

 

この時間じゃ、なにも放送してないかなー。やっぱり。

それじゃ、宝くじチャンネルでも見るか。ハハ。

 

調子づいてた私は、

冗談のつもりでHDDの録画メニューを開けた。

 

 
『未来の約束 第二章』

 

 
あ、そうか、朝、消すの忘れてたんだ・・・、

まてよ、もう一度再生してみる?

今度は、見れたりして。

ワインの勢いのまま、私は再生ボタンを押した。

 
前のときと同じように、モザイク画面が反転した。

 

「あ!写った。」

 

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