【連載小説】  第8霊人  9話

 

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「ねえ、涼介さん、

シンちゃんが保育園に

行きたくないって言うのよ。どう思う。」

 

 

「へー、そうなんだ。

そういえば、僕も、保育園ってキライだったな。」

 

 

「え、なんで?」

 

 

「んー、なんか、

おゆうぎさせられるのがイヤだった。」

 

 

「あ、シンちゃんも同じ事いってた。

これって、遺伝なの?」

 

 

「わかるなーその気持、

なんか自分を否定されてる

気がするんだよね。

僕は、絵を描きたいのに、

無理やりやらされるんだから。」

 

 

「B型だからかな。

そういえば、私も、

強制されるとスゴくイヤだった。」

 

 

「シンちゃんも、

子供なりにキツいんじゃないかな? 

そういうの。」

 

 

「そうか、集団生活に慣れるためにって

思ってたんだけど、

今の時期に無理やり、いかすこともないかな。」

 

 

「とりあえず、しばらく休ませるってのは、

できないかな。」

 

 

「そうね、まだ、保育園だしねー。

それじゃ、先生に相談してみるかな。」

 

 

「うん、それがいいと思うよ。」

 

 

「わかりました。じゃ、ご飯にしますか。」

 

 

「お! ナス焼きに冷奴があるねー。

どうして、僕が食べたいのが分かったの?」

 

 

「・・・・・・、あ、愛かな。はは。」(遺伝だ)

 

 

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