【連載小説】  第8霊人  13話

 

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ピンポ~ン、ピンポ~ン。

 

 

「卓球便でーす。ちょっと、アレンジするかな。

愛ちゃんでーす。」

 

 

「コラコラ、朝から、何やってんの。」

 

 

「おはよー。朝定食ください。」

 

 

「まったく、定食屋じゃないッつの。」

 

 

「ハハ、朝から、悪いんだけど涼介さん、

ちょっとお願いがあって。」

 

 

「おはよー。どうしたの?」

 

 

「涼介さんの会社で、

ちょっとしたアプリを作って欲しいんだ。」

 

 

「それはいいけど、どんなモノ?」

 

 

「あのね、スマホの無料アプリなんだけど、

お守り的なモノで、般若心経をいれて欲しいんだ。」

 

 

「へー、変わってるね。

それなら、スマホだけじゃなく、

普通の携帯電話に対応するやつもできるよ。」

 

 

「お、イイね。

このアプリを携帯に入れてると、

悪霊よけになるって感じで宣伝したいんだよね。」

 

 

「その程度のものなら、

開発費ってほどのお金はかからないし、

すぐできるよ。」

 

 

「今、みんな、携帯電話か、スマホもってるでしょ。

それで、私の商売柄、

お守りってことで皆に持って欲しいんだ。」

 

 

「へー、スゴイね。でも無料で出しちゃうの?」

 

 

「うん、そのほうが、広がると思うし。」

 

 

「それじゃ、できるだけ制作費を安くするために、

うちの新人にやらせてもいいかな。

もちろん、僕が最終チェックするから。」

 

 

「うん、それでいいよ。」

 

 

「それじゃ、細かいことは、

彼と打ち合わせしてね。

“志保出くん”っていうんだ。」

 

 

「ん?シ・ホ・デくん?」(アレ?)

 

 

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