
ピンポ~ン、ピンポ~ン
「夜の卓球便で~す。お邪魔?」
「当然です。夜まで来るか。」
「ごめん、ごめん、
今日は、涼介さんに
教えてもらいたいことがあってね。」
「え?僕に。いったいどうしたんですか?」
「実はね。」
「う~ん、そうか、
電気的にどういうネットワークがあるか、
ということね。」
「そう、地球上で考えられることは、
調べたんだけど、何か見逃してないかな。」
「電波に関することは、調べたの?」
「え? 電波?」
「そう、電波って目に見えないけど、
地球上を駆け巡っているよ。」
「そうか。電波か。」
「いまじゃ、テレビ、ラジオ、
無線、携帯電話、
あらゆる電波が飛び交ってるからね。」
「なるほど、それだと瞬時に地球上を移動できるわけだ。」
「え? 移動?」
「いやいや、続けて。」
「電波って、簡単にいうと、
電離層に反射して届くんだけど、
電波の種類も、長波、中波、短波って
いろいろ性質が違うんだ。」
「ちょっと、難しいけど、ようするに、
電波は世界を巡ってるってことよね。」
「そういうことだね。」
「確かに、携帯電話で世界中に繋がるわけだものね。」
「本当、便利だよね。」
「ありがとう。涼介さん、
少し可能性が見えてきたよ。」
「こんなんで、良かったら、いつでもどうぞ。」
「さて、お話も済んだようですが、
陽子さん、お食事は?」
「えー、悪いなー、
お! ナス焼きに冷奴があるじゃん。
どうーして食べたいの分かったの?」
「・・・・・・・・」(みんなおっさんということね)