【連載小説】  第5霊人  62話

 

 

「私、シンちゃんの相手してるから、トイレいくならどうぞ。」

 

「あ、ありがとうございます。

それじゃ、ちょっとネイチャーコールということで」

(出産は、女をオッサン化する)

 

「どうぞ、ごゆっくり。」

 

「は~い。」

 

「さてと、やっと、邪魔者は消えましたね。

ハーツさん。ごぶさたしてます。」

(邪魔者って)

 

「お久しぶり。ギーモさん。

でも、まさか、こんなかたちで、

生まれ変わるなんて、思いませんでしたよ。」

 

「まだ、前世の記憶があるから、

やりにくいのではないですか?」

 

「最初は、そう思ったけど、案外平気ですよ。

疲れてすぐ寝ちゃうし。」

 

「向こうでいろいろあったようですね。

前にお会いした時よりも、

はるかに、霊格があがっていらっしゃる。」

 

「そうなんです、女房に追いつくために、

第7霊人になりました。」

 

「わー。すばらしいですね。

それで、奥様とはお会いになれましたか?」

 

「ええ、・・・・・。」

 

「ん?・・・なにか、ありましたか?」

 

「実は、今世は、女房の子供として生まれ変わったんですよ。」

 

「え!それでは、ユイちゃんが奥様なんですか?」

 

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