【連載小説】  第5霊人  60話

 

 

「見て、見て、この子、もう、寝言言ってるみたい。」

 

「たぶん、前世の記憶だな。なーんちゃって。」

(偶然あってる)

 

「なんですかそれ。変なパパでちゅねー。」

 

翌日・・・

 

「おばんでーす。」

 

「あ、陽子さん、こんにちは。」

 

「頼まれてた、この子の名前できたよ~ん。」

 

「え、ホントですか?教えて、教えて」

 

「コラコラ、がっつくでない。

それでは、発表します。

『心』と書いて『シン』と呼びます。

つまり、『屋比久 心』君です。ジャーン」

 

「『シン』かー。

うん、陽子さんこれイイ。

なんか、ピッタリな気がする。」

(そりゃね)

 

「屋比久という姓が3文字なんで、

漢字一文字がバランスがいいと思う。サ。

それと、ハーツだからね。ヒヒ。

 

「漢字のバランスは、分かりますが、なんです、ハーツって。

 

「ん~、英語にしても、カッコいいかと思って、サ。ヒヒ。」

 

「そうか、そこまで、考えてくれたんだ。」

(ナイナイ)

 

「ためしに、赤ちゃん呼んでみィ、びっくりするから・・

ね、ハーツちゃん。ヒヒ」

 

「本当だ。なんか、きょとんとした。」

 

コラコラ、遊ぶんじゃない、ギーモさん。

でも、『シン』は、気に入ったよ。

ありがとう。

 

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