【連載小説】  第5霊人  54話

 

 

何か、まぶしい光に目がくらんだ。

 

そうか、生まれたんだ。

まだ、何も、見えんな。

 

「ハーツさん、お幸せに。」

 

ネギマアさんの声が聞こえた。

さて、またイチからスタートだ。

でも、しばらくは動けないから、ゆっくりしよっと。

 

 

「ユイちゃん、おめでとう。がんばったねー。」

 

「ありがとー、陽子さん、本当に死ぬかと思いました。」

(やっぱり)

 

「はい、ハーツちゃん、お久しぶりー。

また、会いマチタねー。」

 

え? ドキッ! 誰?

 

ギーモおねえさんでちゅよー。

 

「陽子さん、何しゃべってるんですか?」

 

「まぁ、いいからいいから。」

 

あ!この人、あの時のユタの女の人だ。

ギーモさん。ハハ。そうかー。

 

「おおきくなったら、一緒になろうねー。」

 

「こらこら、新生児をナンパするな。」

 

どうやら、楽しい人生になりそうだな。

 

関連記事

ページ上部へ戻る