【連載小説】  第5霊人  53話

 

 

いよいよ、明日だ。

やっと、追いつける。

 

でも、本音をいえば・・、

もう少し、第7霊人界を味わいたかったな。

 

「ネギマアさん、たった一日のお付き合いでしたが、

いろいろありがとうございました。」

 

「はい。ハーツさん、ごきげんよう。」

 

こうして、私は、また新しい人生を迎えることになった。

 

 

《再生の日》

 

 

「ああ、もう生まれますね。先生呼んできてください。」

 

「はーい。」

 

「うーん、うーん、うーん、うーん、イッ、痛いですー。」

 

「大丈夫ですよ。もう、生まれますからね。

あとちょっと、がんばりましょう。」

 

「痛い!痛い!痛い!痛いー!」

 

「はい、先生来ましたからね。すぐですよー。」

 

「もうーダメー、死ぬー!」

 

「はい、いきんでください。もう、生まれますよー。」

 

「うん、うん、うん、痛いー!」

 

ユイちゃん、がんばってー。」

(え?)

 

「さあ、頭が出てきましたよー。

最後にもう一度、いきんでー。」

 

「うーん!うーん!うーーーーーん!ぶみーッ!」

 

オギャー!オギャー!オギャー!

 

「おめでとうございます。男の子ですよ。」

 

ユイちゃん、よくがんばったー、感動だー、エーン!」

(ん?ん?)

 

「はあ、はあ、はあ、・・

ヘヘ、やったどぉー、産んでやったどぉー!

あー、お腹すいた。」

(こ、これは?)

 

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