【連載小説】  第5霊人  25話

 

 

「お疲れ様でした。」

 

その女性は、そう、声をかけてきた。

 

「え? 私が見えるのですか?」

 

「はい、私はユタ、霊媒師ですから。」

 

「びっくりしたなー。幽霊を驚かせるなんて・・ハハハ」

 

「失礼いたしました、あなたが、

かなり得をつまれた方だとお見受けしたものですから、

つい、声をかけてしまいました。」

 

「いえ、まだ、私は、5霊人です。」

 

「それでは、私と一緒ですね。」

 

「あ、あなたも5霊人なのですか?」

 

「はい、今の人生を終えると6霊人になります。」

 

「ああ、それで、波動が同調するのですね。」

 

「ええ、本来、向こうでの記憶は、

生まれ変わって2年も経つと忘れてしまうのですが、

この仕事の修行で、すっかり思い出してしまいました。」

 

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