こうして、自分の葬式の一部始終を見ていると、
確かに、俺は、この次元には、もう居ないんだって分かる。
でも、案外、悲しくは、ない。
「ハーツさん。」
「お、ビックリしたー、レーヴァさんか。」
「幽霊が驚いてたら、しょうがありませんね。ハハ」
「幽霊って、まあ、向こうからみると、そうですよね。」
「ハーツさんが、あまり悲しくないのは、
もう、これが、5回目のご自身の葬式だからですよ。」
そーかもしれないな。
「1霊人とか、2霊人の人は結構悲しみますよ。
まだ、慣れてませんからね。
それで、49日間をこっちで過ごす方も多いです。」
「そうすると、レポートの提出が大変ですね。」
「そうなんです、それで、特別に、簡易レポートを出してもらって、
後は、じっくり、補習を受けてもらいます。
3霊人まで行くと大分慣れますけど・・」
補習かあ・・、
自分の死を自覚するのも大変そうだな。