【連載小説】  第5霊人  23話

 

 

こうして、自分の葬式の一部始終を見ていると、

確かに、俺は、この次元には、もう居ないんだって分かる。

でも、案外、悲しくは、ない。

 

ハーツさん。」

 

「お、ビックリしたー、レーヴァさんか。」

 

「幽霊が驚いてたら、しょうがありませんね。ハハ」

 

「幽霊って、まあ、向こうからみると、そうですよね。」

 

「ハーツさんが、あまり悲しくないのは、

もう、これが、5回目のご自身の葬式だからですよ。」

 

そーかもしれないな。

 

「1霊人とか、2霊人の人は結構悲しみますよ。

まだ、慣れてませんからね。

それで、49日間をこっちで過ごす方も多いです。」

 

「そうすると、レポートの提出が大変ですね。」

 

「そうなんです、それで、特別に、簡易レポートを出してもらって、

後は、じっくり、補習を受けてもらいます。

3霊人まで行くと大分慣れますけど・・」

 

補習かあ・・、

自分の死を自覚するのも大変そうだな。

 

 

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